「トクホ」と「機能性表示食品」の違い

ダイエットで健康食品を選ぶ際に、目につくのがトクホと機能性表示食品との違いです。この2つ似ているようで実は違いがありますが、質問されると説明がしにくい表記です。今回は、こんな2つのトクホと機能性表示食品の違いを紹介します。

 

 

人間で実際に商品を試しているかいないのか?

トクホと機能性表示食品の違いで重要なのは、実際の商品を試して効果があるのかないのかの違いがあります。
トクホの表記は実際に商品を人間で試してもらい、マークを付けるためにふさわしいデータが必要になります。つまり、実際商品を試して、目的の効果があった物を国が承認しマークがついているのがトクホです。
対して、機能性表示食品の場合は実際に商品を使用して、人間で試してもらったデータは必要としません。その代わり、健康にメリットがある根拠を論文で載っている物を引用し、効果があるという裏付けをつけた物が機能性表示食品の表記になります。トクホは販売している商品を試して効果があると立証されているため、その商品を服用したことでの目的の健康効果があると思って購入しても問題ありません。対して機能性表示食品の場合は、論文の根拠に則って配合されているものの、その商品で効果があると立証されていないのが大きな違いになります。

 

 

実際に販売している事業者の情報開示が異なる

機能性表示食品の場合は、論文で紹介されている引用に基づいて商品の価値を示しているため、事業者がどのような栄養、成分、配合といった商品に関する情報の公開が義務付けられています。
その情報公開と同時に、消費者庁に認可をもらい表記しているので機能性表示食品の特徴です。入っている食品の安全性やこうした根拠があるため健康食品としての効果があるという内容が、消費者に届きやすいメリットがあります。対してトクホの場合は、実際に実験で効能や効果を示しているので、成分や配合を事業者が示す必要がありません。そのため、企業が作った商品の安全性やどうしてその商品を開発したのか類似商品との比較がしにくい欠点があります。

 

 

認可・ 届出されているヘルスクレーム領域が異なる

トクホは1992年に認可されたものですが、実際の商品を人間に試して実際に効果があった食品にマークが付くためどうしても、認可までに時間がかかるという欠点があります。最近の研究内容を食品の安全性や健康へのメリットを反映するにはどうしても時間がかかってしまうのです。
トクホのマークが付くということは国が安心と安全を証明しているため、最近の研究領域にはあまりマークがついていないのが多いのです。
トクホの届け出にあるヘルスクレームの代表的な物は「体脂肪・血圧・血糖値・コレステロール・骨・整腸・歯」といったジャンルに限られています。しかし、機能性表示食品の場合はこの領域に加えて「目・関節・精神的ストレス・記憶力・体温・関節・筋肉」といったジャンルにまで及んでいます。そのため、トクホのマークがついていないから効果がないとは一概には言えないのです。
トクホのマークがついている商品と機能性表示食品で同じ領域なら、トクホのマークの方が商品を使用した効果があるため選ぶのにおすすめです。機能性表示食品のみしか申請がされていない場合は、その商品でも健康効果が期待できます。もし効果を期待して選ぶなら事前に自分が望む健康効果が承認されているのか確認することが大切です。

 

 

まとめ

トクホと機能性表示食品は似ているようで実は大きな違いがあります。国に実際に商品の効果を立証したのがトクホで根拠になる論文や根拠の表記を企業側が開示し、国が認めたのが機能性表示食品です。トクホは国の審査に時間がかかるため商品として出るまで時間がかかる欠点があります。機能性表示食品の場合は最近研究を商品に反映できるメリットがあるため、多くの種類の健康効果があるのが特徴です。